よく聞くことわざに「七転び八起き」があります。立ち上がる回数が1回多く、数がおかしいと思う人もいるでしょう。普通は、7回転べば7回起き上がると考えます。転んだ数だけ起き上がるからです。
「七転び八起き」はおかしい?1回多い理由
よく聞くことわざに「七転び八起き」があります。「何度失敗しても力を落とさず、立ち上がって奮闘する」こと。また、転じて「人生の浮き沈みが激しい」という意味でも使われます。
ではなぜ「7回」転ぶのに立ち上がるのは「8回」なのでしょうか。立ち上がる回数が1回多く、数がおかしいと思う人もいるでしょう。普通は、7回転べば7回起き上がると考えます。転んだ数だけ起き上がるからです。
けれども、このことわざの語源は仏教にあり、数の数え方が違っているのです。人は生まれた時から立ち上がっているわけではありません。周りの大人たちに見守られながら成長を重ね、初めて立ち上がることができます。
その人生初の立ち上がりを「1回」とカウントしているため、起き上がる回数が1回多いことになるのです。諸説ある中には、この場合の7や8の数字には特に具体的な意味合いはなく、ただ「数が多いこと」を表しているだけという捉え方もあります。
「何度失敗してもめげずに、そのたび奮起して立ち上がろうとする」という意味で、「七転び八起き」は座右の銘としてもよく使われることわざです。
「七転八倒」の数字の意味
「七転び八起き」を四字熟語で「七転八起」と表すため、「七転八倒」と比べたり、ときには言い間違えたりすることがあります。「七転八」までは同じでも、締めの一字が「起」か「倒」かでは全く意味が異なってきます。
「七転八倒」とは、文字通り「激しい苦痛や悲しみで、転げまわってもだえ苦しむ」ことです。身体的にも精神的にも痛みを表すときに使われます。また、「状況が激しく変動したり混乱したりする様子」の例えとしても使われます。
特に、この場合の7や8の数字にも特別な意味合いはなく、たくさん、何度もという意味を表しています。ちなみにこの「七転八倒」はもがき苦しむ様子を表現する言葉なので、人生で迷いが生じたときに自分を戒めたり励ましたりする「座右の銘」として使われることはありません。