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「知らんけど」という言葉は誰が言い出したのかを紹介します

もともと関西芸人によって関西弁が普及しているという土台の上に、インターネットやSNSの普及によって、「知らんけど」という言葉が多くの人々が使う言葉として登場するようになりました。面白みを表現したり、責任回避に使うこともできて、非常に便利な言葉として多用されてきました。

「知らんけど」が流行

「知らんけど」という言葉はもともとは関西、特に大阪で用いられていた言葉であり、今日では関東を含め全国で用いられるようになっています。

元来の形は「よう知らんけど」ですが、相手が興味を持ちそうな話題を提供しておきながら、最後に「知らんけど」と文末につけて、断定を避ける言い方です。関西では正確性よりも相手を笑わせることに力点を置いて話す傾向が強いため、真相は置いておいてどんどん話を展開していきます。

しかし、最後に免責を得たい気持ちが芽生えて「知らんけど」という言葉を付け加えます。一方、関東人は正確性を重視して話をすることに力点が置かれる傾向があるため、以前はこうした言葉の使い方になじみがありませんでした。

しかしながら、関東においても近年は若い人を中心にして好んで使われるようになりました。たとえば、お笑い芸人の「かまいたち」の冠番組のタイトルに使われています。また、ユーキャン新語・流行語大賞2022のノミネート30語の中に「知らんけど」が選出されました。

「知らんけど」は誰が言い出した?

「知らんけど」という言葉は誰が言い出して、関東の人たちにも定着するようになったのか気になるところですが、誰が言い出したかは明確にはわかっていないのが実情です。

もちろん、「知らんけど」という言葉自体は以前から関西芸人がテレビで用いていましたが、関西圏以外では流行りませんでした。それではなぜ近年こんなに流行りだしたのかというと、その流行の要因はSNS上のやりとりという説があります。

インターネット上で用いられる俗語のことをネットスラングといいますが、ネットスラング感覚で若い人を中心に関西弁が用いられてきました。

関西弁の言葉の中でも「知らんけど」という言葉は面白みを表現したり、軽いノリを表すこともできますし、責任回避に使うこともできて、非常に便利な言葉として多用されてきました。

もともと関西芸人によって関西弁が普及しているという土台の上に、インターネットやSNSの普及によって、「知らんけど」という言葉が多くの人々が使う言葉として登場するようになりました。

「知らんけど」を誰が言い出したのかと敢えて言えば、ネットやSNSを使う多くの人々ということができるかもしれません。