「しゃーない」は、しょうがない・仕方がないという意味の言葉で最近ではネット用語として全国の若者の間でも定着しているようですが、もともとは関西地方の方言です。語源・発祥については、関西弁の中でも、大阪弁や京ことば、和歌山弁に由来するなど、さまざまな説があるようです。
「しゃーない」は関西弁
「しゃーない」は、しょうがない・仕方がないという意味の言葉で最近ではネット用語として全国の若者の間でも定着しているようですが、もともとは関西地方の方言です。
関西弁(近畿方言とも呼ぶ)の範囲は広く、主に、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県の二府四県で話される言葉のことを指しますが、「しゃーない」の語源・発祥については、この関西弁の中でも、大阪弁や京ことば、和歌山弁に由来するなど、さまざまな説があるようです。
どちらにしても「しゃーない」という方言はいろいろな地域で昔から使われており、現在も日常会話の中で、ごく普通に使われている親しみ深い方言です。
関西弁はテレビのお笑い番組などで耳にすることも多く、全国に広がりやすいために「しゃーない」も広く知られるようになったと考えられます。けれど、ネット上では間違えた使い方も多く、本来の意味から外れた表現になっていることも少なくありません。
「しゃーない」は北海道でも使っている
一般的には関西弁として知られている「しゃーない」ですが、じつは北海道でも使われています。北海道といえば、東北や関西などに比べて一般的にはクセがなく、方言の少ない地域だと思われがちですが、意外とたくさんの方言があるそうです。
「しゃーない」に関しては、年配の方を中心に「しゃーないべやー」とか「しゃーないっしょやー」という表現で使われているそうですが、最近は北海道弁自体を使う人が少なくなり、この方言を知る人も減ってきているようです。
「しゃーない」の使い方
「しゃーない」という言葉は、一見、諦めの意味が強いようですが、決して投げやりな意味合いではなく、むしろ関西ではやわらかい表現の言葉として使われていることが多いです。
自分の失敗や不運な出来事に対して「まあ、しゃーない」と明るくやり過ごしたり、また、落ち込んでいる人に対しては「しゃーないやん」と相手を労わる優しい言葉になるのです。そんな、素敵な言葉として「しゃーない」が全国で愛され、長く使われ続けるといいですね。