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「埒が明かない」はビジネスシーンで使っても問題ない表現?

「埒が明かない」は「ものごとが進展しない」「ものごとの決着がつかない」という意味であり、そのような状況はビジネスの場などでも頻出します。ただし、この表現をそのまま用いるのが適切かどうかは、ケースバイケースで異なります。

「埒が明かない」はビジネスシーンで使っても問題ない?

「埒が明かない」は「ものごとが進展しない」「ものごとの決着がつかない」という意味であり、そのような状況はビジネスの場などでも頻出します。ただし、この表現をそのまま用いるのが適切かどうかは、ケースバイケースで異なります。

たとえば、上司が状況を概観して「取引先が条件を変えないうちは埒が明かないね」という言い方は問題ありません。一方で、部下が上司に仕事の進捗状況を説明する場合、「取引先が当初の条件を変えないために埒が明きません」というのはふさわしくありません。

この場合は「取引先が当初の条件を変えないために膠着状態です」などとするのが適切です。「埒が明かない」は多分に感情的な要素が含まれた言い回しとなります。

そのため、客観的にものごとの状況を説明する場合には「依然として袋小路に入ったままです」「押し問答が続いている状況です」「行きつ戻りつの状況で効果的な打開策が見いだせておりません」などと別の表現に言い換えるといった配慮が必要になります。

「埒が明かない」の意味

「埒が明かない」という言葉は、何かが解決できない状態や手段が見つからない状況などを表す言い回しです。事態がうやむやなまま進まない場面や問題点が浮き彫りになりつつも、解決策が全く見つからない場面などでよく使われる表現になります。

「埒が明かない」の「埒」はあまり見慣れない言葉ですが、これは「柵」や「土手の周囲に積んだ土嚢」などを表します。つまり「埒が明かない」とは、柵や土嚢に阻まれた結果、先に進めないという状況を意味しているわけです。

さらに、「埒」という言葉は「区切り」という意味も兼ね備えています。そのため、「区切りがつく」という場合には「喪が明ける」などと同様に「明く」の漢字を用いるのであって「開く」は使いません。

「埒が明かない」はそもそも「ものごとがはかどるようになる」状態を表現する「埒が明く」という言い回しから派生した言葉ですが、現在では「埒が明かない」という表現の方が多用されるようになりました。

使い方としては「このままでは埒が明かないから、第三者に決めてもらおう」「あなたでは埒が明かないから、話の分かる人を出してちょうだい」などのように用います。