言葉

「バタンキュー」の元ネタとは?漫才師のギャグって知ってた?

「バタンキュー」は、漫才師のギャグが元ネタと言われています。終戦直後の日本では、粗悪品である「カストリ(密造酒)」を飲んで亡くなる人が大勢いたとされています。カストリを飲んで亡くなるまでの一連の動きを「バタンキュー」という言葉を使って面白おかしく表現したのです。

「バタンキュー」の元ネタ

年齢や性別を問わず、多くの人に愛用されている「バタンキュー」は、「エンタツ・アチャコ」のギャグが元ネタと言われています。

エンタツ・アチャコは、「横山エンタツ」「花菱アチャコ」の2人で結成された漫才コンビです。エンタツ・アチャコは現在主流となっている、言葉の掛け合いで笑いを生むしゃべくり漫才を作り上げた伝説のコンビとして語り継がれています。

数多くのネタの中でも、特に人気が高かったのが「カストリ(密造酒)」を使ったネタです。終戦直後で混迷期だった日本では、粗悪品であるカストリが市場に多く出回り、飲んで亡くなる人が大勢いたとされています。

エンタツ・アチャコは、カストリを飲んで亡くなるまでの一連の動きを「バタンキュー」という言葉を使って面白おかしく表現したのです。世の中で起きていることを、独特の表現で表したことが笑いを呼び、「バタンキュー」が世の中に浸透するようになりました。

「バタンキュー」の語源

「バタンキュー」は日本で古くから使われている言葉の一つです。日常生活で使う人も多い「バタンキュー」は、疲労困憊の状態で「バタン」と勢い良く倒れて「キュー」という苦しみの音と共に寝る状態を指すと言われています。

そのほか、「キュー」という音は風船から空気が抜けて萎む様を表現しているという意見もあるなど、語源は定かではありません。言葉が生まれた時期は明らかにされていませんが、戦後間もない頃に庶民の間で生まれたという説が有力です。

「バタンキュー」は古い?

昭和の時代に生まれた「バタンキュー」は、古いながらも廃れることなく使われています。その要因の一つがメディア作品における採用率の高さです。

対戦パズルゲームの「ぷよぷよ」で負けた時の表現として使われることもあれば、アニメのキャラクター名や主題歌に採用されるケースも少なくありません。「バタンキュー」は、言葉の響きや意味のわかりやすさも、世代を問わず親しまれている要因の一つです。

時代の移り変わりの中で新しい言葉が生まれ、古い表現が廃れても「バタンキュー」は受け継がれていく可能性が高いと言えます。